更新日:2010/04/05
上越線は、群馬県の高崎駅から⇒長岡市の宮内駅までを結ぶJR東日本の幹線です。
群馬県の高崎駅から前橋・渋川・沼田の各市を通り、みなかみ町の水上駅などを抜け、土合駅に至ります。これがその筋の人には有名な駅で、この駅の下りホームは地下深くにあり、階段を10分も上らないと/下りないといけないため、「日本一のモグラ駅」と言われているとか。そこからは、新清水トンネルという長大トンネルを進み、新潟県との県境を通り抜けます。
新潟県側の最初の駅は⇒湯沢町の土樽駅。土樽という土地は、上越県境にある谷川岳から始まる魚野川の川沿いにあたる場所です。関越自動車道にも土樽PAがあるように、関越方面から新潟に来た人を最初に迎え入れるところでもあるわけです。しかし、実際にはこの駅よりもその次の越後中里駅の方が重要視されています。上越線のいくつかの電車がここを始終着駅としていますし、周囲にはスキー場がいくつかあります。とはいえ、ここも所詮は無人駅なのですが…
そして上越新幹線の駅でもある越後湯沢駅を通り、⇒南魚沼市に入って六日町駅でほくほく線と接続、続いて新幹線駅の浦佐駅を抜け、⇒魚沼市に入り小出駅で只見線と接続、さらに進んで⇒長岡市旧川口町の越後川口駅で飯山線と接続します。
ここまで魚野川沿いをずっと国道17号ないし関越自動車道に伴走するように駆けていきますが、下図左に見えるように(再掲)、⇒小千谷市に入る手前、魚野川が信濃川に吸収合併されるところで関越道は離れていき、そのまま信濃川に沿って小千谷駅に至ります。さらに北上し、⇒小千谷市と⇒長岡市の境にあたるところで、2004年10月23日に起きた中越大震災こと新潟県中越地震で崩落した現場である榎峠〔えのきとうげ〕のほんの数十mわきを通り過ぎます。
その後は越後滝谷駅に入り、規定上の終点である宮内駅にたどり着きます。しかしこの付近は下図右のような路線になっていて、多くの上越線の電車は結局その隣の長岡駅を発着駅としています。
新潟県内のこの路線はかつては新潟県と東京を直接結ぶ唯一の電車であり、かつ最速の交通手段だったわけですが、上越新幹線ができたことで一気に不遇の路線となってしまいました。「とき」「ゆきぐに」「越後」「佐渡」「ゆざわ」…とあった特急・急行はあらかた廃止され、今では北陸や東北に抜けるための夜行が通過するのみ。あとは快速の夜行であるムーンライトえちごが残っていますが、2009年3月に臨時列車にランクダウンしています。
また、新潟・群馬間を通るのは上下一日6本ずつとかなり少なくなっているうえ、いずれも水上で乗り換えが必要となっているので、そういう意味でも非常に不便です。もはや完全に新潟県内だけの交通に使う感じでしょうか。豪雪地帯でもある三国連峰の下をくぐるという地理的条件の悪さに加え、その前後があまり栄えていないというのも大きな要因でしょう。
とはいえ、冬はスキーのシーズンです。新幹線で関東方面や関西北陸方面から来た客が乗り換えて使うこともあり、まだまだそれなりに価値はあるのだと思います。
土樽駅
越後中里駅
岩原スキー場前駅
越後湯沢駅
石打駅
大沢駅
上越国際スキー場前駅
塩沢駅
六日町駅
五日町駅
浦佐駅
八色駅
小出駅
越後堀之内駅
北堀之内駅
越後川口駅
小千谷駅
越後滝谷駅
宮内駅
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